Power BI レポートに条件をかける
Power BI は複数のデータからでもすぐにレポートを作成し、視覚化してくれます。ですが「条件を絞った場合の結果が見たい。」「レポートの量が膨大すぎてどこから見たらいいかわからない。」ということも多々あるかと思います。
そんなときに利用する機能が、条件を絞りフィルタリングをかけた状態で表示することができるフィルターやスライサーです。
この記事ではレポートに条件をかけ、絞り込むことができる機能であるフィルターやスライサーの作成や編集、ドリルアップ、ドリルダウンについて解説していきます。
なお、本記事で行う編集、作成は2022年4月時点でPower BI Desktop のみで使用できる機能であり、Power BI サービスでは操作のみ行うことが可能です。
Power BI フィルター
フィルターは、データフィールドに入れることでその条件のもと、好きな項目で絞り込むことが可能な機能のこと。フィルターにはそれぞれ「このページでのフィルター」と「すべてのページのフィルター」というものがあります。効果は以下のようになっています。
このページでのフィルター:項目を入れるとそのページ内でのみフィルターがかかる
すべてのページでのフィルター:項目を入れると、すべてのページに共通してフィルターがかかる
フィルターにフィールドから項目を入れ、詳細マークを選択すると項目が出てくるので、細かく条件を絞れます。もちろん複数のフィルターをかけ、項目も複数選択することも可能になります。
Power BI スライサー
Power BI フィルターは条件を絞ることができ、同様にスライサーでも条件を絞ることができます。
スライサーはレポート上に作成することができ、フィルターと同じように複数の条件で絞ることができる機能です。フィルターを作成できないPower BI サービスなどでも操作することができます。
スライサーは視覚化のビジュアルのビルドからスライサーを選択すると、レポート上に作成することが可能です。
作成したては何も条件が入っていませんが、そこにフィールドから好きな項目を入れることで特定の条件が選べるスライサーを作成することができます。
また、スライサー項目の詳細マークを選択すると、ドロップダウンか一覧などビジュアルを変更することも可能です。
Power BI ドリルアップ・ドリルダウン
Power BI のグラフでは複数の要素を軸に含めることができます。複数の要素を含めたグラフにするか、はたまた1つだけの要素を取り出したグラフにするかカスタマイズすることができるのがドリルダウンとドリルアップです。
ドリルダウンは主に2つのパターンに分けられることに。1つは下矢印が2つ並行であるドリルダウンです。これは軸の階層の1番上のものを反映させず、1つ下の階層のみを反映させたグラフを表示させます。
2つ目はトーナメント表のような形をした下矢印であるドリルダウン。これは1つ上の階層の要素を引き継ぎながら下の階層も反映させたグラフを作成することができます。
そして上矢印はドリルアップ。これはドリルダウンしたものを解除し、1つ上の階層に戻ることができる機能です。ドリルアップを押し続けると、1番上の階層のみを反映させた状態に戻ることもできます。
レポートに条件が付けられビジュアルを変更する機能を解説してきました。条件を絞り込むことができ、レポートに反映させる要素を変えると、全く違う結果を見ることもできます。Power BI を使いこなしてどんどん分析していきましょう。
次回はPower BI ブックマークの作成・編集などを解説していきます。お楽しみに!