今回はAzureでDaaS(Desktop-as-a-Service)環境を実現する為に開発されている「Citrix on Azure」について紹介致します。
1.AzureのDaaS
以前Azureは「Azure RemoteApp」というサービスをDaaSとして提供していました。
これは2014年12月~2017年8月末(新規購入は2016年10月1日に終了)まで提供されているもので、
「Microsoft office」のアプリケーションを含んだ仮想デスクトップ環境を提供するというものでした。
しかし、Microsoftと協業関係にあるCitrix社との連携強化にあたり、「Azure RemoteApp」の提供を終了すると同時に、
新しいDaaSサービスへの移行を進めています。
それが「Citrix on Azure」です。
2.Citrix on Azure
・Citrix XenApp Essentials(旧称XenApp “Express”)
先に紹介したAzure RemoteAppの後継にあたり、アプリケーションを配信するプラットフォームとして3月末にサービスが開始される予定です。
なお、Trial版がMarketplaceに公開されている他、下記URLからプレビューの申し込みが可能です。
こちら
・Citrix XenDesktop Essentials
Windows 10ベースでの仮想デスクトップサービスです。こちらは早ければ2月末に公開されるとのことです。
※利用できるのはWindows 10 CBBモデルのみとなっており、Windows 10 LTSBモデルやWindows 7、Windows 8等の旧バージョンは利用できないとのことです。
価格や実際に使えるメニューはまだ発表されていませんので、続報があり次第ご紹介いたします。
3.AWSのサービスと比べて
まだ仕様についての正式発表がされていない為、所感での比較となりますが、今回ご紹介したCitrix on Azureと競合する
サービスはAWSの「AppStream2.0」と「WorkSpaces」が該当するものと思われます。
Citrix XenApp EssentialsとAppStream2.0を比べると、現時点でAppStream2.0ではMicrosoft Officeのアプリケーションが含まれたイメージが用意されておらず、またカスタム化もできない為、公開タイミングによってはXenApp Essentialsに軍配が上がるかと思われます。
また、Citrix XenDesktop EssentialsとWorkSpacesを比べると、WorkSpacesはWindows 7に対応しており、
利用可能アプリケーションとしてMicrosoft Office ProfessionalやTrend Microを追加できるセットがある他、独自のアプリケーションもカスタムイメージで共有できることからXenDesktopより使い勝手が良さそうな印象です。
まだ情報が出揃っていない為、簡単な比較になってしまいましたが、今後サービスの仕様発表やアップデートが進んでいきますので、継続してご紹介できればと思います。
次回もお楽しみに!