■はじめに
2017年3月25日にMicrosoftで行われた。
「Tokyo HoloLens ミートアップ vol.2」に参加してきたレポートになります。
日本マイクロソフトでは初のHoloLens ミートアップでした!
この記事では主に開発者向けのセミナー内容をまとめていきます。
■セミナーの概要 [開発社セッション]
当日のアジェンダ
13:00- 『HoloLens エバンジェリスト養成講座 その1」HoloLens アプリ開発の勘どころ』
日本マイクロソフト株式会社 エバンジェリスト 高橋忍 様
13:30- 『30分 HoloLens Meetup Jam』
シージャイル株式会社 島田 侑治 様
14:00- 『Unityで始めるHoloLensアプリ開発』
株式会社 ViRD 能代 和哉 様
14:30- 『UWPって何?HoloLens上で動くアプリができることできないこと』
シージャイル株式会社 津隈 和樹 様
15:00- 『Sharing Deep Dive』
株式会社グラニ 鈴木 孝明 様
■実際の講習風景
会場は満席で熱気に満ち溢れていました!
■セッション1『「HoloLens エバンジェリスト養成講座 その1」HoloLens アプリ開発の勘どころ』
HoloLensの強みとはなにか?
そして強みを活かしたアプリ開発のポイントを語って頂きました。
<メモ>
-HoloLensのアプリケーションのタイプ
環境拡張型(ARタイプ)
・現在の実空間上にデジタルコンテンツを配置するタイプ
・現実世界のコンテンツに沿ったオブジェクトの配置が必要
ex.ティッセンクルップ社事例
環境融合型(MRタイプ)
・現実世界を認識しつつ、実物を仮想要素に置き換えるもの
・現実世界のオブジェクトと基本的に同じ大きさ
ex. 壁があって中の配管情報を見せる等
仮想環境型(VRタイプ)
・ユーザの世界を異なる時間と場所に置き換える
ex.ホロツアー
ホロツアーマチュピチュ メイキング
【ポイント]
空間の中に情報を表示できる
・ARタイプよりも深い情報を出せる
・情報を出せる空間が広い
-アプリ開発の勘所
ストーリーが重要
・誰が使うのか
・何を表示するのか?
・目的、対象はなにか?
実際にMSでアプリを作るプロセス
[1] Envisioning
HoloLensを使った利用ストーリーを考える
・Post-itにアイディアを出す
・用途毎のカテゴリーに分ける
・ペルソナを想定した利用シナリオ
-利用イメージビデオまで作る場合もある
[2] HoloLensの特性を活かすことを考える
HoloLensのスイートスポットは1-5m程度
・ホログラムは触らないように設計
・腕の長さよりも先にオブジェクトを設置する
・ユーザの行動を想定した配置を行う
・2Dのメニューは2m程度 (メニュー画面もそのように)
[3] ホログラムをどこに置くか考える
World-Locked
・机の上などに固定すること
Display-Locked ※非推奨
・デバイスディプレイに対して固定する方法
・視線の移動に常についてくるイメージ
・ストレスフルになる
Body-locked
・ユーザの体か視線に基づき移動
・メニュー画面のイメージ
・少し遅延する方が自然
[4 ]ナビゲーション方法の検討
・矢印の大きさな見せ方など
[5] グラフィックの見せ方
高精細な3Dオブジェクトはポリゴン数が多く情報量が多い
ポリゴン数が多ければ当然バッテリーの消耗は早い
HoloLensはあくまでモバイルデバイスであることを意識する。
[6] MRにリアリティを与える
MRのリアル差、重
重力加速度に沿った動きを入れるかいないか
-まとめ
実環境に対する仮想情報の種類でアプリを区分する必要があるため、
利用する人、利用する場面、コンテンツのストーリー作りがとにかく大事!
■セッション2『30分 HoloLens Meetup Jam』
実際にコーディングをして頂きながらHoloLens開発で活躍する以下のアセットを紹介して頂きました。
・Krabl Mesh Processors
– ポリゴン数を減らすことができるアセットです。
・Hologram Shader Pack Pro
- 半透明なホログラムのような表示ができるアセットです。
・Vuforia
– マーカの認識が行えるライブラリです。
■セッション3『Unityで始めるHoloLensアプリ開発』
UnityとHolo Toolkit-Unityについて、既に開発された ENGLISH BIRD,HoloGiraffeでの工夫を交えてお話をして頂きました。
大きいホログラフを表示させるときは時間をかけて出すことや、開発時のハマりポイントなど実際の開発を経験されている方ならではの情報を教えて頂きました。
資料は以下で公開されています。
■セッション4『UWPって何?HoloLens上で動くアプリができることできないこと』
日本マイクロソフト 津隈様よりUWPとはなにかから、デスクトップアプリとUWPアプリの違いについてお話してもらいました。
<メモ>
-UWPって何?
Universal
Windows
Platform
デバイスファミリに共通のAPIセット
1つのストアですべてのデバイスに対応
Windows Storeの話
-現在70万アプリが用意されている
-まとめ
デスクトップアプリとUWPの違い
UWPはエクスプローラー配下ではなく、
AppContainerで動くもの
■セッション5『Sharing Deep Dive』
同時翻訳アプリProject Sonataでの開発経験からHoloLensのシェアリング機能のノウハウをお話頂きました。シェアリング機能実装時の工夫や難所等を話して頂き、大変参考になりました。
<登壇資料>
■まとめ
会場では多くの人がHoloLensをかけながらセミナーを受けており、HoloLensへの熱をヒリヒリと今でも思い出せるくらい熱い1日でした。改めてこのデバイスの可能性を感じると共に、HoloLensを通してお客様にどんな価値を届けられるかワクワクしています。
これからもナレコムはHoloLens関連のイベントに参加し、その模様をレポートしていきます!
次回もお楽しみに!