Microsoft Build Japan2024 セッション参加レポート

はじめに

「Microsoft Build Japan」は、米国 Microsoft 主催の年次開発者会議「 Microsoft Build(5月開催) 」で発表された最新情報や日本のオリジナルコンテンツを見ることのできるオンラインイベントです。

2024年6月27日―28日開催された「Microsoft Build Japan 2024」に参加してきました。以下4件のセッションを視聴したので本記事で紹介します。

  • Build 2024 振り返り – Cloud Platform –
  • マネーフォワードでの生成AIの取り組みについて
  • Microsoft Copilot 開発者向け カスタマイズガイド
  • ローカル AI を利用した Windows アプリケーションの開発

各セッションについて

Build 2024 振り返り – Cloud Platform –

Microsoft Build 2024 で発表された Cloud Platform トピック (AKS、App Service、Functions…) のアップデート内容を紹介されました。

セッションの中でも特に気になったアップデートを紹介します。

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  • AKS Automaticについて
    AKS(Azure Kubernetes Service)は、コンテナ化されたアプリケーションをAzure上でデプロイ可能なサービスですが、非常に機能が多く、専門知識が必要でした
    AKS Automaticの登場によって専門知識を持たない開発者がAKSを効率的に利用できるようになりました。クラスターのセットアップと管理からパフォーマンス、セキュリティの保護、ポリシーまですべて本番用に自動化され、コードからKubernetesへのデプロイを数分で行えるようになりました。

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  • Dynamic sessions in Azure Container Appsのアップデート
    LLM(大規模生成モデル)で生成したコードの懸念点として、計算問題を解くことができないので、バックエンドでPythonを置いて計算させて、内容を自然言語と合わせて出力しており、隔離されたサンドボックス内での計算が必要でした
    アップデートによりLLMで生成されたコードをオンデマンドでセキュアな環境でコードの実行が可能になりました。

マネーフォワードでの生成AIの取り組みについて

マネーフォワードでの生成AIの活用事例として、B2B向けサービスであるバックオフィスSaaS『マネーフォワード クラウド』と社内事例の紹介がありました。生成AIを使った開発において重要なポイントを紹介します。

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  • 生成AIを用いた社内及び自社プロダクトの総括
    • AIのモデルの変更は不可避: 変更に備えた準備と対策が必要
    • 継続的な改善: データ量やフィードバックの蓄積と可視化が重要
    • 意思決定のためのモニタリング: 多くのステークホルダーと同じ基準で評価できる仕組みづくりが重要

3点を重視して高速に開発を続けていくことが大切です。

Microsoft Copilot 開発者向け カスタマイズガイド

開発者の向けに「Microsoft Copilot のカスタムのために知っておくべきこと」についてガイドしてくれるセッションでした。Copilot for Microsoft 365の拡張機能を開発していく際、どの方法を選ぶべきかガイドとなる紹介がありました。

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Copilot for Microsoft 365のカスタマイズにはいくつか種類があります。

  • Graphコネクター
    • ナレッジを増やしたい場合、コネクターを使うと良い
    • インデックスを参照するので社外データを検索に含められる
    • 容量は5メガバイトまで
    • 使いすぎるとライセンスが必要
  • プラグイン
    • 機能追加を行いたい場合
    • リアルタイムデータを使用したい場合
  • 宣言型Copilot
    • CopilotM365をベースとしつつ、何かに特化した機能を追加したい場合
  • カスタムエンジンCopilot
    • AIエンジンを1から作る場合
    • 宣言型よりも複雑に開発したい場合
  • Azure OpenAI Service
    • 独自開発したい場合

用途や要件に合わせて、Copilot for Microsoft 365をカスタマイズを行うことで、ビジネスの効率化が実現していくでしょう。

ローカル AI を利用した Windows アプリケーションの開発

ネットワーク環境を使用せずにローカル環境で使用できるSLM(小規模言語モデル)を活用したアプリケーション開発とデモの紹介が行われたセッションです。ローカル環境で動くAIを搭載したアプリは既にリリースされており、SLMを利用した開発環境が提供されています。セッションの内容から一部を紹介いたします。

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  • LLM(大規模言語モデル)とSLM(小規模言語モデル)の違いについて
    違いはサイズ開発目的が異なる
  • 博士課程の学生(LLM)と高校生(SLM)に例えられる。高校生は多くの異なる科目の基本的な知識を持っている。博士課程の学生は専門的な深い知識を持っている。もちろん高校性の知識もある
    広く浅くか(SLMモデル)、広く深くか(LLMモデル)違いになる

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  • SLMはさらに学習させることができRAG(検索拡張生成)の手法が使用できます
    追加で独自のデータを学習させて、特定分野に強くする事ができます。

まとめ

どのセッションを見ても生成AIを扱っており、生成AI分野の熱量の高さが伺えます。既にMicrosoft内でもアプリケーションにも生成AIが導入されており、多くの活用事例が紹介されました。今後は生成AIをただ使うだけでなく、どう生かしていくかが生成AI分野でのポイントになって行くでしょう。

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