Microsoft Ignite 2021の基調講演で発表された「Azure OpenAI Service」。公式ページにある通りOpenAI でOpenAI APIを発行してもらったのでExpamplesにある49個のアプリから「Essay Outline」をPythonから実行して試行錯誤します。
OpenAIのExpamplesにあるEssay Outlineとは
公式の説明では「Generate an outline for a research topic.」とあり、“研究テーマのアウトラインを作成する”となります。
公式のタグでは「Generation」1つが付与されています。
プログラムを見るとエンジンは「davinci」となっております。
サンプルコードではウォルト・ディズニーについてなのですが、念の為テーマを「Social impact of coronaviruses:(コロナウィルスの社会的影響)」に変更して実行してみます。テーマを決めることで論文の概要を自動的に生成してくれます。
早速使ってみた
公式にあるコードを参考に、好きな文章を入れられるように str という変数に会話を入れて実行できるようにします。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 |
Python Code ‘’’ import os import openai openai.api_key = os.getenv("OPENAI_API_KEY") str = """Social impact of coronaviruses: I: Introduction""" response = openai.Completion.create( engine="davinci", prompt=str, temperature=0.7, max_tokens=60, top_p=1.0, frequency_penalty=0.0, presence_penalty=0.0 ) print(response["choices"][0]["text"]) ‘’’ |
テーマを与えると概要を考えてくれる
論文のテーマとして「コロナウィルスの社会的影響。」を入力しました。
実行すると、
「I: Introduction: and impact on humans(人間への影響)
II: Impact on animals and plants(動物・植物への影響)
III: Impact on the environment(環境への影響)
IV: Impact on the economy(経済への影響)
V: Impact on the health and economy(健康・経済への影響)
VI: Impact on the environment(環境への影響)
VII: Conclusion(おわりに)」
となりました。
テーマを考えるだけで、概要をいくつも出してくれます。更新するたびに新しい概要候補を出してくれるので、論文を作る上で数多くの概要候補から選ぶことが出来ます。
候補から新たなテーマとすることも出来る。
上記を実行した結果の中であった「Impact on the economy(経済への影響)」に特化して
「コロナウイルスの経済への影響」としたころ、「コロナウイルス(CoV)は、コロナウイルス科に属する包囲型ウイルスである。コロナウイルス科のメンバーは、一本鎖のポジティブセンスRNAゲノムを含む小型のエンベロープウイルスであり、その大きさは約1.5m2である。」とテーマが短すぎるとテーマと認識されず、質問と判断されてしまったようです。
「コロナウイルス感染症(COVID-19)による社会・旅行封鎖が日本の大都市圏の大気質に与える影響」と変更することで 、
「II: Results and Discussion(結果と考察)
III: Conclusion(結論)
References(参考文献)
Tables and Figures(表と図)」
となりました。
適切なテーマを入力するほど具体的なテーマが提示されるようですが、Google Scholar(文献を簡単に検索できるサービス)でいくつかタイトルをピックアップして試したところ、具体的な傾向まで把握できませんでした。
どんなときに使えるのか?
論文を作るときにテーマを考えることは大変ですが、同様に内容を考えることも大変です。テーマ候補をいくつも準備した上でOpenAI「Essay Outline」を使って、概要候補を出した上でテーマを絞り込むといった事ができます。
AIは教師データに合わせた回答をすることが多かったですが、OpenAI「Essay Outline」のようにアイディアを出してくれるサービスが出てくることで、AIの活用する幅が広がりますね。