先日、「GPTによる大組織での仕事革命の現在地」と題したセミナーを行い、日曜日の21時開始という夜遅い時間にも関わらず、有料イベントでありながら300人以上の参加者が集まりました。これほど多くの人々が集まるという事実から、ChatGPTに対する期待値の高さがひしひしと伝わってきます。今回の集客成功は、まさにChatGPT(と主催のICJ 吉沢さん)の力を改めて実感できる瞬間でした。
イベント結果
ここでは、ChatGPTを活用したイベントがどのようにしてユーザー満足度を劇的に向上させたのかを詳細に解説します。
セミナー参加者からの満足度アンケートの結果によると、62%の方が10~9点(推奨者)という高評価を付けています。多くの参加者が集まった要因は、もちろんChatGPTへの期待値ですが、ユーザー満足度を高めたポイントは、ChatGPTと連携して行われたイベントの構成方法にあります。
ここからは具体的なイベントの進め方の紹介となります。
ChatGPTとのイベントの進め方
通常のセミナーでは、「お題を決める」⇒「セミナーの中身を創る」⇒「集客する」⇒「当日のセッションを行う」という、ブロードキャストのような一方的な配信が主な手法でした。
通常のセミナーには、シンプルなプロセス・事前準備・一貫性といった利点があります。企画から実施までの手順がわかりやすく、スピーカーは十分な準備ができ、セミナー全体の一貫性が保たれます。ただし、一方的な配信形式のため、参加者のニーズに応じたコンテンツの調整が難しく、リアルタイムでのフィードバック活用ができません。また、セミナー内容が固定されていることから、状況に応じた変更やアレンジが難しいという欠点があります。
このような欠点があるため、通常のセミナーでは参加者の満足度を最大限に高めることが難しい場合がありました。
しかし、ChatGPTを使うことで、プロセスが以下のように変えることが出来ます。
「お題を決める」⇒「集客する」⇒「アンケートでニーズを把握」⇒「セミナーの中身を創る」⇒「不足分を検証して中身を継ぎ足す」⇒「当日のセッションを行う」
この新しいアプローチにより、ユーザーのニーズに合わせたコンテンツを作成することが可能になります。さらに、ユーザーニーズとセミナーの中身の組み合わせから足りない内容を見つけ、それを補うこともできるようになります。これにより、従来のセミナーと比べて、より充実した内容が提供でき、ユーザー満足度の向上につながります。
アンケートでニーズを把握
まず、イベントのタイトルとアジェンダを設定し、イベントページに登録して参加申し込みを受け付けます。イベント参加者に対してアンケートを実施し、彼らのニーズや期待を把握します。300人分のアンケート集計は、人が行うには大変な作業ですが、ChatGPTを活用することでスムーズにまとめられます。
このようにして、アンケート結果をもとに、参加者のニーズに合ったコンテンツを作成することができます。ChatGPTの力を利用することで、ユーザー満足度の高いセミナーを実現することが可能になります。
このアンケートは選択式ではなく記述式ですが、ChatGPTが驚くほど短時間で集計してくれます。そのおかげで、イベントの直前に参加申し込みをした人の要望も含めて、きちんとニーズを把握したコンテンツを作成することが可能です。
これにより、概ねユーザーのニーズを把握し、コンテンツを組み立てることができます。加えて、今回は以下のような取り組みも実施しています。
不足分を検証して中身を継ぎ足す
これまでの流れで、「ユーザーのニーズを把握した主催者が考えるコンテンツ」を作成することができました。アンケート情報を読み込んだChatGPTが、ユーザーニーズを理解し、作成されたコンテンツの評価も行ってくれます。各章に対して、参加者の満足度がどれくらいになりそうかを教えてくれるのです。
さらに、コンテンツ以外にも参加者が聞きたいと思われることや、それを取り入れることでのユーザー評価も提案してくれます。今回のセミナーでは、事前に4章までが決まっていましたが、ChatGPTのアドバイスに従って5章目を追加しました。結果として、セミナー後のアンケートで5章の内容について評価してくれる人が多く見られました。これにより、参加者の満足度をさらに高めることができました。
これにより、コンテンツの不足分を検証し、必要に応じて中身を継ぎ足していくことができます。このアプローチにより、よりユーザー満足度の高いセミナーが実現されます。
まとめ
ChatGPTと協力してイベントを開催することで、これまでの方法とは異なる革新的なアプローチが可能になります。ChatGPTの優れた点は、人間には把握しにくいアンケート結果の集計や、集計した内容からの提案といったデータ化が難しい部分に対しても力を発揮することです。
確かに、直前までコンテンツを作り込む必要があるため、イベントの開催は大変ですが、それ以上のリターンが得られます。ChatGPTを活用することで、ユーザー満足度の高いイベントを実現し、成果を最大化することができるのです。